わが街の食べ物、金沢周辺や石川県の農産物

このページでは、私が住んでいる金沢市を中心とした石川県の農産物をご紹介します。栽培の仕方などまでを詳しく知っているわけでないですが、必ずしも無農薬というわけではないのではないかと思います。それでも、なるべく科学的な農薬を使わずに、肥料も自然のものを使うようにして栽培している人達も多いです。少なくとも外国産の農作物と比べれば格段に安心して食べられます。完全に化学物質を排除するのは難しいようにも思いますが、少しでも地元の安全で美味しい食べ物を食べて健康でいつづけたいと思います。

金沢の安心農産物ブランド「加賀野菜」

金沢を中心とした加賀地方では、昔から野菜の栽培が行われていました。石川といういと稲作中心が農業の姿ですが、実は野菜も自慢なのです。中でも、昭和20年以前から栽培されていて、今でも農産物として農家の人たちが作っている品目を金沢の加賀野菜ブランドとして定義しています。

加賀野菜には15の品目が指定されていて、金沢市民の中でも人気があるのはサツマイモだと思います。火を通した後の感じは地元の言葉で「こっぼこぼ」という表現を使います。ホクホクした食感に独特の甘みを足したような感触でしょうか。焼いたり蒸かしたりはもちろん、天ぷらも美味しいですし、お菓子に使ってもいいと思います。

サツマイモと同じようにスイーツに使ったりするのが打木赤皮甘栗カボチャです。ちょっと長い名前ですが、要するに甘みのしっかりした地元ならではのカボチャです。カボチャは特に冬の料理に使われて、風の予防にもいいとされています。お菓子だけではなく、甘みのある「おかず」として食卓に並ぶことも多いです。個人的にはケーキハウスエンゼルのシフォンケーキがオススメです。

金時草も加賀野菜の中では人気があると思います。独特のヌメリを持った食感が、好きな人にはたまらないです。葉をとったあとの茎を水につけておくと、また小さな芽から葉を出すので、室内栽培で繰り返し利用する人もいるようです。そのままサラダにしてもいいですし、天ぷらなんかも人気です。

15品目全部の紹介は省略しますが、地元でも人気があるのが加賀野菜です。なんなら顔見知りの人が作っているくらいの気軽さと身近さで、安心できる食べ物だと思っています。

北陸は米どころ、石川県で収穫されるお米

日本海側の地域はおおむね米どころとして認識されていると思いますが、他に負けないほど石川県でも米づくりが盛んです。多く栽培されている品種はコシヒカリですが、ヒトメボレやモチ米なども作られます。

海に近い平野部から自然に囲まれた山間部まで、広い範囲で田んぼが広がるのは石川の原風景でしょうか。能登にはイルミネーションを使った観光名所にもなっている千枚田があります。とにかく県内のいたるところに田園風景が見られるので、県民にとっては一番に親しみのある食材です。

特に私がオススメするのは山あいで生産されたお米です。それは、霊峰白山から滲み出るようにして流れてくる伏流水や川の水と、それらによって広がった大地のミネラル、そして昼夜の寒暖差などの環境によって美味しく安全に育ったお米だからです。例えば、小松市にあるジャパンファームというところでは、山里清流米というまさに水をウリにしたブランドでお米を販売しています。全国的に有名になった神子原米(みこはらまい)も山間地の棚田で生産されています。

美味しいお米は美味しい水から作られるといいますが、石川県は米づくりに本当に適した土地だと思います。

石川県内で採れる果物は意外な名産品

他の地域の人達にはあまり知られていないかもしれませんが、石川県では果物の生産もけっこう盛んに行われています。縦に細長い形状をした石川県ですが、平野部も縦に細長くて、山が近くにあるというのが特徴のひとつです。その、平野部にも近い山の斜面を利用してナシやブドウが栽培されるのです。

能登地方にある穴水町などを中心とした地域ではブドウ栽培がさかんです。栽培している農家では、一部をブドウ園として観光的なブドウ狩り体験として提供していたりもします。また、このブドウを使った加工品として能登ワインというブランド展開もしています。地産のブドウを使って丁寧に造られたワインは、手頃な価格で美味しく飲めるので観光客のおみやげとしても人気があるようです。

石川のブドウといえば超高級なルビーロマンが知られています。こちらは偽物が登場するほどのハイソブランドとして認知されているとおし、私たち庶民にはちょっと縁遠い食べ物です……。(涙)

県内の里山地域ではナシの栽培も意外と多く行われています。特に石川県南部の加賀市で栽培される加賀ナシは人気があって、毎年の秋になると必ず食べるという人は多いです。もちろんそのままガブリといただくのが一番においしいのですが、農家さんの手づくりジャムも健康的で安心でき、そしてもちろん美味しいです。石川県は果物の産地としても、もっと認知されていいのではないかと思います。

雪に堪えてやわらかさが増す石川のタケノコ

最後に紹介するのはタケノコです。こちらは、栽培しているというよりも自生しているといった方がいいものが多いです。ただ、自生しているといってもまったく自然に放置されているのではなく、タケノコ農家の人達はかなり手を入れて手入れをちゃんとしているのです。

タケノコの産地として知られているのは、平野部からちょっと山あいにかかるような場所で、県内一帯の各地にあります。当然、そのどこにあっても冬は寒くて雪が積もります。石川県で採れるタケノコの特徴は、その雪の下で春を待って育てられるところにあるようです。雪に堪えたタケノコややわらかく優しい食感になると言われます。そのため、煮物や天ぷらといった定番のメニューだけでなく、さっと湯がいてお刺身のようにしていただくのもオススメです。ほんのり感じられる苦味が通には人気ですが、小ぶりなものや、さらにその先の部分を食べるようにすれば全くその風味にはクセがありません。

石川県のタケノコは4月から5月にかけてが旬ですが、本当に美味しく食べられる期間はごく短いものになってきます。そのためあまり県外には出まわらず、多くは地元で消費されているということです。私たちにとっては当たり前にある食材のひとつなので、意外な気もしないではありません。

石川県にはいろいろな農産物があるのですが、その一部が有名すぎて、他のものは「通の食材」になっているように思います。でも、そのマニアックなもののほうが、より自然に近い形で栽培されているので、健康を考えるときにはとても魅力だと思います。安全な食べ物ばかりです。私達はその健康的な自然食品としての地元農産物を、毎日おいしくいただける幸せを大切にしなくてはいけませんね。